埼玉西武ライオンズ
篠原 響さん
〈福井高等学校 令和7年卒〉
福井高等学校で学び、現在は埼玉西武ライオンズに所属する篠原響選手。進学科3年・男子硬式野球部の江崎歩さんと三浦幌史さんが、今の彼をつくった「恩師の言葉」について、心に残るエピソードとともに伺いました。
《聞き手》
進学科 進学コースⅡ類3年生
江崎歩さん・三浦幌史さん
《取材日》
2024年11月
苦しさの中にあった「鍛錬の意味」

三浦 : 高校生活で一番つらかったことは?
篠原 : 夏の大会前の強化練習です。毎日が限界との戦いでした。でも監督から「苦しい時こそ自分を鍛えるチャンスだ」と言われて、逃げずに向き合う覚悟ができました。
三浦 : 自分が成長できたと感じた瞬間は?
篠原 : ウエイトトレーニングで目標重量をクリアした時など、小さな達成でも「それが積み重なって大きな力になる」と実感できました。そのために、とにかく量をこなしました。量が質を生むと信じて、反復練習を徹底しました。
江崎 : 普段の練習で意識していたことは?
篠原 : 常に最後の夏を想像しながら練習していました。「理想の姿を描ける者が強くなる」と言われていたので、自分の未来像を意識して取り組んでいました。それと、怪我をしないこと。練習後のケアを欠かさず、日々の積み重ねを大切にしていました。
壁は「準備してから越える」

江崎 : 壁にぶつかった時、どう乗り越えましたか?
篠原 : 無理に越えようとせず、まずは準備をしてから挑戦するようにしていました。「焦るな、準備がすべて」という監督の言葉が支えになりました。
三浦 : 結果を残すために意識していたことは?
篠原 : どんな場面でも「意識するポイントを決めておけ」と教わっていました。だからこそ、大舞台でも普段通りの意識でプレーできて、練習に近いパフォーマンスが出せたと思います。
「考えすぎない」心の整え方

江崎 : メンタル面で大切にしていたことは?
篠原 : 考えすぎないことです。頭を使いすぎると身体が動かなくなると考え、シンプルにプレーすることを心がけていました。
三浦 : 日常の過ごし方は?
篠原 : 寮生活でしたが、寮も自己管理の場でした。食事や睡眠の時間を確保するのは難しかったですが、監督から「日常生活もトレーニングの一部」と言われていたので、自己管理を徹底していました。
篠原選手の行動には、常に監督の言葉が根づいています。
技術だけでなく、心、生活、そして人としての在り方。野球を通して培われたその姿勢が、今の彼を支えています。